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下関の老舗たい焼き店「村竹商店」、53年の歴史に幕

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下関の老舗たい焼き店「村竹商店」、53年の歴史に幕

終始笑顔でたい焼きを焼き続けた村竹喜久子さん

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 下関・長門市場のたい焼き店「村竹商店」(下関市竹崎町3)が5月28日、53年の歴史に幕を閉じ営業を終えた。

営業最終日、相次ぐ予約注文の電話対応に追われた

 同店のたい焼きは、パリッとした薄い皮が特徴で餡(あん)も少なめ。常連客からは「痩せたい焼き」と呼ばれ親しまれてきた。営業最後の日、店主の村竹喜久子さんは、ガスコンロに載せたやっとこ型のたい焼き器6個を回転させながら「厚い皮はおなかいっぱいになり過ぎるし、餡が多いと食べにくい。粉には水あめを入れている」と秘訣(ひけつ)を明かす。

 本業は100年以上前から続く「ちょうちん販売」で、「毎夏、盆にはさばききれないほどの受注があった」と言い、それ以外の閑散期の商売として、生花や正月のしめ飾り販売などを行ってきた。たい焼き販売もその一環で、1963(昭和38)年から「菓子職人でもない私ができることとして、たまたま譲り受けたたい焼き器で作り始めた」と振り返り、近年は2個150円で販売してきた。

 「コンビニやスーパーが普及して、店と客とのコミュニケーションが希薄になった時代だが、会話を大切にしながら商売をしてきた」と村竹さん。京都からたい焼きを買いに来た観光客と連絡を取り続け京都案内をしてもらったことや、お金がなくて買えなかったたい焼きをあげた子どもが、大学を卒業して菓子箱を持参してお礼に来たことなど、53年間に培ったエピソードを明かした。

 50年ほど前に夫と死別し、しゅうとめと一人息子との家庭を守り抜いてきた村竹さん。「(4年前に)しゅうとめを104歳でみとったことで商売の区切りがついた。お客さまにお礼を言いながらシャッターを閉じたい」と締めくくった。

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